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Statement

場と結びつく個別の記憶や、歴史の周縁にある出来事が、どのように残され、あるいは失われてきたのかに関心を持ち、制作を行っている。

見過ごされるもの、語られないもの、言い換えられてしまうものを、身体を介した行為を通して立ち上げている。

 

制作の過程では、リサーチの一環として、その場所に関わりのある人々の語りに耳を傾けることがある。

多くは、その場所に結びついた個人の記憶や体験である。

私にとって重要なのは、それらがいかに正確であるかではなく、語りが立ち上がり、「思い出す」というプロセスがその場で進行していく状態そのものだ。

対話の中で、些細な言葉や出来事をきっかけに、沈んでいた記憶の断片が不意に浮かび上がる瞬間に立ち会うことがある。語りの中では、時間は必ずしも一方向には進まず、現在・過去・未来、さらには語り手自身の経験をも超えた時間が交錯する。

 

個人的な記憶や感覚を起点としながらも、それらが社会的・歴史的な条件の中でどのように語られ、記録されてきたのかにも目を向けている。複数の語りや翻訳、反復のなかで生じるずれを通して、何が可視化され、何がこぼれ落ちてしまうのか、現れながらも留まりきらず、条件によって立ち上がっては消えていくものを探っている。

 

言葉、オブジェクト、光、反射、像といった要素を場の条件と結びつけながら、残るものと消えるもの、物質と現象のあいだに関係や距離が立ち上がるインスタレーションを制作している。

 

 

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